「お知らせ」の記事一覧


1月25日、2024年暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS2024)にて、「安心・安全な学修歴利活用基盤(SSARUF)の考察」を発表

2024年1月28日

本発表の内容は以下の通りです。
1.学修歴情報のデジタル化の状況
 (1)学修歴証明書(卒業証明書や学位証明書)の重要性
 (2)学修歴証明書のデジタル化の進展
 (3)日本の現状
2.安心・安全な学修歴利活用基盤(SSARUF)の特徴
 (1)W3Cの分散型識別子(DID)によるエンティティの認証(当人確認)、
  検証可能属性情報(VC)、検証可能提示情報(VP)
  による信頼できる情報の発行・提供機能を活用
 (2)教育受講者の自己主権型の学修歴情報利活用基盤
 (3)すべての教育受講者は確実な身元確認済
 (4)すべての教育受講者は一定の匿名性が確保されると同時に、
  不正・不法な行為者の特定・追跡の仕組みも提供
 (5)別途構想を提案中のブロックチェーンサービス基盤(BSI)上に構築
3.ブロックチェーンサービス基盤BSI概要
 ➀BSIは、個人や法人等のBSI上の身元確認を担当する個人/法人認証基盤NAF、
  および、アイデンティティ情報を安全に活用できる自己主権型アイデンティティ基盤SSIF、
  更に、そのSSIFに登録済みのエンティティを対象にしたアプリケーションサービス基盤から構成
 ②日本のBSI、BSIjpは、個人番号制度とW3C技術の活用・連携による
  確実な身元確認とエンティティ・情報の検証可能性の実現方法紹介
4.学修歴利活用基盤SSARUF概要
 SSARUFを構成する教育機関、教育受講者、学修歴評価事業者等の
 エンティティの登録および活動空間の定義方法
5.学修歴情報の内容・形式に応じたSSARUF構成案と処理概要
 ➀SSARUFの構成案と処理概要の紹介です。学修歴情報の発行、提供、検証の方法が異なる
  6つのタイプのSSARUFの内、2つのタイプのSSARUFの構成案と具体的処理概要の紹介
 ②学修歴証明書利活用のための機能を実現可能であることを確認
6.SSARUFのリスクと対応状況
 学修歴利活用基盤として求められる基本的なセキュリティ機能に対し
 構想レベルではあるが、SSARUFが対応可能であることを報告
7.おわりに
 ➀学修歴利活用基盤として求められるその他の機能とSSARUFの対応可能性
   学修歴証明書の失効・更新時の対応
   教育機関の廃止時の対応
 ②今後の検討課題
   学修歴利活用基盤に関する活発な活動を展開している海外の組織の活動内容把握
   SSARUFの海外の学修歴利活用基盤との連携の可能性検討

関連資料:発表論文プレゼン資料

新年のご挨拶

2024年1月1日

2024年がスタートしました。(株)IT企画を設立して17年目となります。
活動内容は今まで通り、安心・安全なサイバー・フィジカル社会に向けた技術課題を対象に研究活動を進める予定です。また、情報技術や情報セキュリティ技術分野を中心に、教育・講演活動、企業支援活動も継続する予定です。
今年も老骨にムチを打ちながら精力的に活動したいと思います。よろしくお願いします。

コンピュータセキュリティシンポジウム2023(CSS2023)にて、「メタバースにおける利用者の匿名性と特定・追跡性の両立方式の提案およびその安心・安全な社会維持効果に関する考察」を発表

2023年10月31日

本発表の内容は以下の通りです。
1.検討対象メタバース上で想定するサービス
 利用者の匿名性と特定・追跡性の両立方式を検討するメタバースが提供するサービスは以下の通り。
  (1)フィジカル社会のエンティティのメタバース登録および利用制御
  (2)フィジカル社会のエンティティの制御によるメタバースエンティティ間でのコミュニケーション
  (3)フィジカル社会のエンティティの制御によるメタバースエンティティ間での取引(決済・所有権移転)
  (4)フィジカル社会の制御エンティティとメタバースのエンティティ間の資金の移動

2.安心・安全なメタバースを目指す方策としての利用者の匿名性と特定・追跡性の確保
 “利用者の匿名性”は、メタバースにおける利用者の安心・安全な活動のために
 “利用者の特定・追跡性”は、メタバースサービスによる社会へのリスクの軽減のために

3.安心・安全なメタバースの具体的仕組み・構成の提案
 ブロックチェーンサービス基盤BSI(Blockchain Service Infrastructure)および安心・安全な暗号資産移転基盤SSVATF(Secure and Safe Virtual Asset Transfer Framework)をベースに1.記載のサービスを実現する仕組み・構成を提案

4.利用者の匿名性と特定・追跡性の両立の、安心・安全な社会維持効果に関する考察
 (1)安心・安全を脅かす行為・発言が発生後、行為・発言をすみやかに停止させ被害の拡大を抑止・防止可能
 (2)このようなすみやかな事後対応は、安心・安全を脅かす行為・発言の抑止効果も大

5.終わりに
 利用者の匿名性と特定・追跡性の両立の実現は、メタバースに限らずネット上の様々のサービスにおいて実現が求められる機能・仕組み

関連資料:発表論文プレゼン資料発表録画

S/MIME推進協議会キックオフセミナーのパネルディスカッションに参加し、スライド「電子メールセキュリティ対策としてのS/MIMEおよびSSMAX」によるプレゼン実施および討議実施

2023年8月31日

スライドの内容は以下の通りです。
1.経歴概要
2.電子メールとのかかわり史
3. 電子メールセキュリティ関連学会発表一覧
4.SSMAXが目指す電子メール利用環境
  (Secure and Safe eMAil eXchange framework)
5.(1)利用者の匿名性と特定・追跡性の両立
6.S/MIMEとの比較:SSMAXとS/MIMEの認証方式・範囲の違い
7.(2)送信情報の秘匿性と検査可能性の両立
8.S/MIMEとの比較:SSMAXとS/MIMEの暗号化方式・範囲の違い
9.S/MIME普及に向けて
  (なりすましメール対策として現時点で利用可能なもっとも効果的なツール)

関連資料:プレゼンスライド

2023年7月開催のDICOMO2023にて、論文「メタバース利用者の匿名性と特定・追跡性の両立に関する考察-安心・安全なメタバースを目指して-」を投稿

2023年8月5日

本稿の構成は以下の通りです。

1.はじめに
メタバースは多くの分野で活用が期待されるが,フィジカル社会とメタバースの関係が密になるにつれ,メタバースのセキュリティリスクがフィジカル社会の安心・安全に直結するリスクとなることが想定される.メタバースを活用するサイバー・フィジカル社会の安心・安全を維持するには,十分なセキュリティ対策を施した安心・安全なメタバースの構築が重要となる.
2.メタバース概要
本稿で検討対象とするメタバースでは、以下の三つの基本的なサービスの提供を想定している.
 ➀エンティティ間のコミュニケーション
 ②エンティティ間の取引
 ③フィジカル社会とメタバース間の資金移転
3.メタバースの実現方針(概要)
検討対象メタバースで求められる機能について、実現方針を記載する.
 3.1    メタバースの利用登録機能・利用制御機能
 3.2 メタバースエンティティ間のコミュニケーション機能
 3.3 メタバースエンティティ間のサービス機能・取引機能
 3.4 メタバースとフィジカル社会の通貨交換機能
4. 安心・安全なメタバースの具体的構成提案
本章では,メタバースの各機能について,フィジカル社会の利用者の,メタバース利用時の匿名性と特定・追跡性の両立を可能とする仕組みを内包する,具体的な仕組み・構成を提案する.

関連資料:投稿論文/説明用資料

6月1日、2023年度 第1回光輝会ジョイントフォーラムにて、「暗号資産業界の健全な発展のためにー利用者の匿名性と特定・追跡性の両立ー」を発表

2023年6月3日

本発表の内容は以下の通りです。
(1)暗号資産の歴史
(2)暗号資産の悪用(不正・不法な利用)の現状
(3)暗号資産の悪用への対策の歴史
(4)現時点の悪用対策の課題
(5)暗号資産の悪用を防ぐための構想紹介
安心・安全な暗号資産移転基盤
SSVATF:Secure and Safe Virtual Asset Transfer Framework
(6)関連情報紹介

関連資料:プレゼン資料

1月24日、2023年 暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS2023)にて、「ブロックチェーンサービス基盤に関する考察」の発表を実施

2023年1月25日

本発表の内容は以下の通りです。
1.インターネット社会における匿名性と特定・追跡性の重要性
2.ブロックチェーンサービス基盤(BSI:Blockchain Service Infrastructure)に関する考察
3.日本のブロックチェーンサービス基盤(BSIjp:Blockchain Service Infrastructure in Japan)に関する考察

関連資料:発表論文プレゼン資料発表録画

謹賀新年

2023年1月2日

あけましておめでとうございます。
(株)IT企画は16年目を迎えました。

今年も続くコロナ禍、リモート活動中心ですが、当社独自の視点からの研究活動と、企業・団体の要請に基づく依頼対応活動を展開する予定です。

研究活動の主軸は、従来と変わらず今年も安心・安全なネット社会に向けた課題の克服策をテーマとする予定です。その中でも当面は、利用者の匿名性と特定・追跡性の両立の仕組みの研究を中心に実施する予定です。

依頼対応活動も従来と変わらず、技術開発や研究開発の企画や実施に関するコンサルや、最新技術の研究開発・社会実装の動向をベースに事業企画・展開に関するコンサル等を実施する予定です。

本年もよろしくお願いします。

10月27日、コンピュータセキュリティシンポジウム2022(CSS2022)にて、「安心・安全な暗号資産取引基盤の提案ーSSVATF:Secure and Safe Virtual Asset Transfer Frameworkー」の発表を実施

2022年10月30日

本発表の内容は以下の通りです。
1. 暗号資産の悪用の現状
2. 暗号資産の移転に対する規制強化の動き
3. 暗号資産業界の対応
4. 暗号資産に対する現状の規制の課題
     トラベルルールでは個人間の直接取引の管理・監視不可
     VASP(暗号資産関連事業者)間での個人情報共有の問題
5. 安心・安全で公正・公平な暗号資産移転を可能とする
                暗号資産移転基盤SSVATF構想の紹介
    SSVATF構想策定基本方針
     (1)VASPによる利用者の確実な本人確認
     (2)資産移転における利用者の確実な匿名性の確保
     (3)不正・不法な利用者の確実な特定・追跡性の確保
     (4)個人情報・プライバシー情報の開示先・範囲の最少化
     (5)暗号資産システム側の対応の最小化
6. SSVATF考察
7. 今後の検討課題

関連資料:発表論文プレゼン資料発表録画

情報処理学会・第97回コンピュータセキュリティ研究会(CSEC97)にて、「トラベルルール(FATF勧告16)の現状・課題・考察ー暗号資産業界の健全な発展のためにー」の発表を実施

2022年5月20日

本発表の内容は以下の通りです。
(1)暗号資産の不正・不法な利用の急増
 違法なビットコインの資産移転総額は$1.4B~$113Bと推定。
 暗号資産の違法な利用の急増は犯罪・悪意の急増・氾濫を招く原因であり、大きな社会課題
(2)2019年のFATF勧告16「トラベルルール」とその課題
 FATFはマネーロンダリングやテロ資金調達等の監視を行うOECD下の金融活動作業部会
 トラベルルールでは、暗号資産の違法な移転を監視できるよう、暗号資産の提供者と受取者に関する名前・住所・識別番号等の確認・保存を、VASP(暗号資産関連事業者)に対し要請
 トラベルルールの主な課題は次の2点
  ①利用者の個人情報のVASP間での交換(個人情報拡散の問題)
  ②VASP経由の取引のみを対象(監視対象が限定的)
(3)暗号資産業界のトラベルルールへの対応
 暗号資産業界のトラベルルール対応状況を整理・報告
 主要なグループOpenVASPとTRISAの対応方式を比較
(4)FATFによるトラベルルール改定とその課題
 VASP利用者とVASPを使用しない利用者間での資産移転の場合でも、VASP利用者が使用するVASPがVASPを使用しない利用者の個人情報の確認・保存を要請
 改定されたトラベルルールにおいても、VASPを使用しない利用者間の資産移転は、依然として監視の対象外
(5)2021年版トラベルルールへの対応
 暗号資産業界の対応は未だこれからの状況
(6)安心・安全で公平・公正な暗号資産移転の仕組み実現上の課題
 筆者らが期待する安心・安全で公平・公正な暗号資産移転の観点から、次の四つの課題について考察
   ①利用者の特定・追跡の仕組み上の課題
   ②利用者の匿名性確保上の課題
   ③個人情報の海外移転上の課題
   ④暗号資産システム側の対応の課題

関連資料:発表論文プレゼン資料発表録画